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2006年11月26日 (日)

ウールの藍染

紺邑を始めた頃、池袋三越の元売りに行った事があります。

そこは、藍染をなさる方が、沢山出展なさっていたらしい。

担当の女性が、「ウールの藍染を見たことないよのねぇ。染めてと頼んでも、薄い色の毛糸は染まっても、セーターに編めないの。あなた出来る?」っておっしゃる。

そんなことは、昔から普通にやっていたことなので、「次回、お持ちいたしましょう」と約束。
 

2005_1203 写真は、出来上がったウールのセーターです。

そこでの、「そうか!暖かい藍染をやろう」という気付きが、様々なウールの藍染のある、今の紺邑のきっかけとなりました。

その担当の女性には、感謝をしております。

 

セーターは毛糸を手に入れれば出来る。

しかし、他はどうしたら生地が手にはいるだろうと考えたら、高校の同級生に、ウールの機屋(ハタヤ)がいるではないか。
 

この男、ちょっと変わっている。

我々の大学受験は、東大が無い。例の安田講堂の事件でです。

そんな中で、早稲田の理工と東北大学工学部に受かって、東北大を選んだ男。

 
卒業して大手建築会社に入社。直ぐに現場監督。

なにせ、一級建築士ですからね。

「すごいね」と聞いたら、当たり前の世界だったらしい。

そこを辞めて、家業の機屋を継いだ。

 

彼に頼んだら、アンゴラ、アルパカ、リャマなど、様々な布を織ってくれた。

ウールの平織りも、新しく織ってくれたのですが、紺邑が使うのは、せいぜい30メートル。
 
とても採算に合う物ではありません。

だから、閑を見て、サンプルとして織ってくれているのです。
 
これらの布が市場に出た時は、それはそれは高価な物。
 
うちでは、とても仕入れられる物ではなかったでしょうが、織り元の彼が居てこその、紺邑のウールなのです。

 

初めて染めたときの発色の良さは、今でも忘れられません。

直ぐにその男のところに持って行って見せ、ともに感動した次第。
 

Photo_25写真の商品は、アルパカ・リャマ・モヘアのケープです。

様々にウールの製品が出来、名古屋の丸善でそれを販売したとき、「なんでウールに藍染が染まるのか?」と聞くお客様がいた。

名詞を見ると、ウールマークを付ける検査技師。
 
この方は、今の藍染をよくご存じだからこその、質問だったのですね。
 

藍の液は、強アルカリ性です。

PHを計れば、11~12はあるでしょう。
 
ウールは、合成染料でも、PH8までの液でしか染めることが出来ない。
 
つまり、アルカリ性の液に弱い。
 
中性洗剤で洗濯をしなければならないのは、そんな理由があります。
 

同じ動物性タンパク質の繊維でも、長繊維の絹は非常に強い。
 
だから、絹の藍染は出来るわけです。

 
私は「何で?と言われても、理由は分りません。ただ言えることは、紺邑は、藍を木灰の灰汁で建て、石灰も使っていない。そういう藍染は、結果としてウールに染まるとしか、言えません。ただの職人ですからね」と申し上げた。

その技師は、「なるほど、その通りですね。理由はともかく、結果として染まっている。科学は結果の後追いだとも言えるでしょうね」と納得された様子。
 

何故、今の藍染がウールを染められないかと言うと、苛性ソーダや還元剤を使うからです。
 
そういう化学建ても、「藍染」には違いありませんが、紺邑の藍染は、それらと区別するために「正藍染」と言っているのです。

 

染織の雑誌で、「藍染のウールの染め方」と言うを読んだことがある。

どこかの大学の染織科の先生が書いていたと記憶していますが、温度がどうの、PHがどうのと大変そう。

正藍染によるウールの染めは、綿を染めるのと、何ら変わりがありません。
 
そのために何かをするなどと言うことはない。
 

しかし、染め方はある。
 
それが、職人の技というものだと、勝手に思っております。

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