柿渋染め
柿渋染めの岡林染里さん。 いわゆる「柿渋染め」の先駆者で、この人が奈良の山奥で始めた頃は、日本には柿渋染めの洋服なんて存在しなかった。
雑誌やなんやかやに紹介されて、広まって行きましたけれどね。
使う柿渋は年一トン半。主に絹、綿、麻に染めています。
今回、傘職人の中島さんも一緒なので紹介し、染里さんの染めた洋服にさわって、その柔らかさ、色合い、風合いに驚愕されてましたね。
いわゆる柿渋染めのイメージが、それには全くありません。
刷毛染めの場合、塗り終わった物を室内で10日間、屋外で3~7日間乾かし、それを熱湯で洗いまた染めるという行程を、綿なら20回ほど繰り返し、完成まで3~4年掛ける。
これだけ手間を掛けたからこその物なのです。
彼によると、水が大切なのだそうで、良い水を求めて、今は岡山県の山奥に住んでおります。
風貌は仙人みたいですが、枯れちゃぁーいません。内心は意欲満々だが、染めに手間を掛けすぎて清貧なのでありますよ。
まるで私のようだ。
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