石工
本日、九州は八女から、藍甕が4本届きました。
一石五斗の甕を探しておりましたら、さすが久留米絣の本場、八女にありましたね。
見つけてくれたのは、八女の石工の倉員(くらかず)さん。
届けてくださったのも、倉員さん。
買ってくれたのは、鍛冶屋の武田と、末広町の佐々木。
ありがとね!
現在、世に出ている灯籠などは、ご多分に漏れず、純日本製は少なくなりました。
我々の世界では、出雲と八女ががんばっていますね。
その中で、倉員さんは貴重な職人です。
使っている石の年齢は2万年くらいの物。
これが我が赤城山辺りだと、1万年くらいしか経っていなくて、両方とも、石の世界では、まだ子供みたいな物なんだそうです。
ものすごい変人。
友達思いもはなはだしく、友達がけんかをすると、全く関係なくても一緒にけんかしてしまう。
「馬鹿たれ会」という職人仲間の会をやっていて、メンバーは、宮崎の碁盤、薩摩切り子、長崎べっ甲の弟、熊本の竹屋、北九州の屋久杉細工などというメンバー。
これが家族そろって旅行なんかをして、全く似合わないゴルフコンペをやるんですから、異様と言うしかない。
今回も、私のために甕を探してくれて、それをわざわざ自分のトラックに乗せて運んできてくださった。
九州からですよ!
実費は払うにしろ、決して謝礼など受け取る人ではない。
私はただただ感謝するのみなのです。
倉員さんが、ある催事に出展した。
この催事は毎朝、昨日の売り上げ上位を発表するので有名。
そこで倉員さんが担当者に注文を付けた。
「売り上げを重さで発表してくれないかなぁ」って。
そりゃー、石に誰もかなわないや。
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