樺こぶ細工
通称シガちゃん。本名も志賀ちゃん。
私の売り場の目の前に居ますが、私はこの男を、「実演の王者」と呼んでいます。
ロクロと木工旋盤の職人。
名人ですね。
元スピードスケートの選手で、日本代表クラス。
だたし、中学生の頃のお話し。
野球も陸上もやると、今隣に来て、テニスもやって、クラブは八つ掛け持ちしたと言っています。
それだけ、田舎に育ったと言うことでしょう。
志賀ちゃんの実演は、独楽を作ったりミニチュアの食器を作ったりしていて、見ているだけも楽しく、出来上がった品物も面白いので、いつも人で一杯です。
歳は私より大分若いが、この業界(百貨店催事)ではもう古株で、私の大先輩。
百貨店の工芸展には、お父様が難波高島屋に2回目から出ているんじゃなかったかな?だから、三十数年前だ。
彼がその跡を継ぎましたが、その頃そんな若手は珍しかったでしょうから、公私両面でこき使われたことでしょうね。
昔はしっかりと長幼の序みたいなものがありましたからね。
今じゃ、私が宴会の予約をするくらいだ。
彼は実演で、様々な独楽を作りますが、やはりこれも、単なる実演ではなく、ちゃんと仕事をしているのです。
彼の独楽は日本中で売られていますし、引っ張りだこなんですね。
だから、いくつ作っても間に合わない。
それで、出張先でも実演を兼ねて作っているわけで、一挙両得というわけで、これは岩淵さんなんかと一緒ですね。
作品は様々。
最近は、テーブルなんかも作りますが、やはりこういう器がよろしいな。
どれもこれも美しい。
この奥に、柳のまな板があります。
最高の品で、ものすごく安いのだが、買う人がそれを知らない。
昔、団子三兄弟というのがはやったとき、団子を串に刺した形の独楽を作っていた。
それを、五個の団子にしたとき、私はそれを回すのに一年の修行を要し、随分バカにされたことを突然思い出した!
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