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2007年10月27日 (土)

久留米絣 粗苧

 無形文化財の久留米絣は、粗苧(あらそう)という、麻の表皮を裂いたもので括る。出したい柄の大きさに合わせて、自分で太さが調節でき、ぬれると締まるので、藍が中に入ることがない。事実、括った所はまるで石のように堅くなる。そして、括っていないところの糸がふくらみ、空気が良く入り、斑なく染めることが出来、青味と白味の境がくっきりとした柄で出る。

 たいした知恵だと、私は思います。 

 これを化繊の糸なんかでしますと、最初は堅く括れても、段々ゆるんでくるわけで、括ったところに藍が入ったり斑が出来たりしてしまうのです。ましてや括った糸は、何度も何度もたたいて糸の中に空気を入れて酸化させますから、柔な括りではいけません。繊細な柄の出せる由縁でもある。
 
 ただし、粗苧は大麻だから、容易に手に入らない。文化庁が管理し、久留米絣の文化財のために支給される。その意味は、大麻の生産地である栃木の人間には良く分かるのです。日本の大麻の90%は栃木で作られておりますから。

 大麻は昔は管理が厳重で、畑に出入りなど出来もしませんでしたし、むやみに栽培することは今でも許されません。

 さて、国指定の文化財になりますと、その条件を全て満たしていなくてはなりません。文化庁に管理されることでもあるから、ごまかしは出来ません。これが割合重い事のようで、お母さんは時折私に「無形文化財なんて返したいくらいよ」と愚痴を言う。

 しかし、他の文化財との交流などもあって、文化庁には、日本の文化の継承の努力は見られます。 
 
 私とは生き方が違うことでもあり、藍染めに関しては、糸染めと後染め(布染め)の違いがあります。これまた、全く違う世界。

 久留米絣のように、糸を括り、染め、機を織るのは、素朴な世界で、どちらかと言うと、主役は織りです。だから、本染めではない絣でも、デザインや織りでカバー出来ないこともない。

 布を染めて、着物や洋服を作るのは、町場の文化で、染めが主役になれる世界。だから、私も染め屋でいられるので、糸染めだったらやっていないかも知れません。
 
 こういうことは、お客様の好みにも反映され、糸染めと布染めは、全く競合しないのです。だから同じ藍染めをしているのに、山村省二とは仲が良い。

 彼の家に泊まることもありますが、「大川さんといると、しゃべらなくても良いから楽だ」と山村省二は言います。
 確かに彼は寡黙だけれど、こと藍染と絣の話になるとよくしゃべってくれます。

 読書家でもあって、それも岩波文庫を良く読んでいる。
 「ガリア戦記」なんて言う変なものを読んでいて、当時のイギリスでは、ウォード(大青)で顔を青く塗った戦士がいたなんて事を、私に教えてくれたりする面も持っている。
 彼のような人がいれば、久留米絣も大丈夫でしょう。 
 
 彼の工房の名を「山藍」と言います。
 工房は新しいが、藍甕の沢山並ぶ染め場は、古くて歴史を感じさせます。
 
 住まいは大邸宅ですが、この間リフォームした。ところが風呂場が狭い。あの巨体が足を伸ばせないそうで、私にはちょうど良かった。
 
 やはり、身体は企画はずれですな。
 

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コメント

昨日のことですが、久留米がすりの「あらそう」職人のかたが出ているのを見ました。「継承する方がいない。」と嘆いておられました。染色に起用身があり栗の皮を椿の灰を媒介にして染めたりしていました。
遊びのレベルですがー。
 染色には興味がありますし工房にする建物や哀悼を植える土地もあります。しかし、65歳と高齢でこれからはじめるにはー?と迷っています。

追立様、コメントをありがとうございます。
工芸の問題は、それを助ける道具を作る職人が少なくなってきていると言うことが、たしかにありますね。
「あらそう」もそうなんですね。

藍染は、染色とは言えないところがあります。
だから昔から職人の仕事だった。

草木染めは煮出しですから、出来なくもないと私は思います。

>65歳と高齢でこれからはじめるにはー?と迷っています。

出来ることはやらない手はないと思います。
草木染めなんか、良いのではありませんか。

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