弓はま絣
熊本で、久々に弓はま絣の後藤さんにお会いした話は、確か熊本通信で書いたつもりです。長いお付き合いなのですが、弓はま絣についてお尋ねしたことは一度もありませんでした。今回初めて「弓はま絣の特徴ってなんですか?」と、後藤さんのご主人にお聞きしてみた。
「これです」と、ご自分のお召しになっている作務衣を私に触れさせる。その柔らかさにびっくりしました。ひょっとしたら20年以上もの付き合いになるのに、これまで弓はま絣の事を知らなかった自分を恥じるほどに驚きました。
柄は「元々おめでたいときに着るものでしたから、こういう柄になるのです」というそれは、確かに鶴などで、それも素朴な物だな。そして「絹よりも綿の方が1.5倍ほど値段が高いのです」と、また驚かされた。そして、綿絣の反物を触らせていただくと、これまた柔らかいにも程があると言うくらい柔らかい。
「何故なんですか」と当然お聞きすると、自家栽培し紡いだ綿の素材と、小さな機にその秘密があるのだそうな。確かに小さな機なのですが、これを大きくすると、その分沢山早く織れるけれど、、この柔らかさは出なくなる。糸の張り具合もあるのでしょうね。
残念ながら、写真を取り損ねた。次にお会いする機会がいつになるか分かりませんので、無理矢理作ることにしまして、ただいま仕事を探しております。
米子の近くには、倉吉や広瀬絣という物がある程、藍染めや機織りが盛んなところだし、筒染めや型染めにも特徴ある物が沢山ある。その中で「弓はま絣」は、主に自家用として織られてきた。「だから、それだけ緻密なんです」とは後藤さんの言。
その謂われなどは、こちらをご参照下さい。写真は奥様。
「米子高島屋で、お客様が、後藤さんのところには、すばらしい織り手がいると言ってましたよ」と私が言うと、「僕のことかな!」って、そうかな!?
「職人」カテゴリの記事
- ふる里足利の本染め(2017.09.29)
- 永六輔の「職人」と 白洲正子の「ほんもの」(2016.11.23)
- トンボ玉(2014.10.20)
- 萩焼(2014.10.17)
- 職人達(2013.07.27)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント