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2008年9月15日 (月)

新潟県村上市 「灰の文化」

旅に出ていますと、テレビも新聞も見ません。
帰って来て、カミサンと世相を話すと、私は何も知らない。
そこで、「たまには、テレビも新聞も見なさい!」と説教されるから、ここのところ、見るようにしております。

久しぶりに「遠くへ行きたい」という番組を見ましたら、新潟県の村上市が出て参りました。
我々工芸の仲間では堆朱、食うものではが有名ですね。
皇太子妃雅子様のご実家のあるところでもある。
そして、人知れずですが、我が祖母のふるさと。
ですから我が家には、村上堆朱が沢山あった。
これが年を逐う事に艶を増して、得も言わぬ色になってゆくのですね。

我が家のルーツを追って、唯一度ですが、村上市を家族で訪れたことがあります。
祖母の旧姓は中村。
村上藩の家老の家柄で、祖母は明治の時代に、横浜の神学校に通ったクリスチャン。
伝道師となり、我がふるさとの教会に来て祖父と知り合い結婚。
そして父が生まれ、私が生まれ、我が子達が今生きているわけです。
ですから、村上市がテレビで紹介されていると、他人事ではありませんから、一生懸命見てしまいました。

漁港が紹介されていましたが、山の木が豊かだから海も豊かなのだと、漁師が話をしている。
「さもありなん」と頷いていると、今度は山の中の村が出てきた。
驚いたことに、「灰汁笹巻き」という、木灰の灰汁を使う食べ物があった。
鍋で湯を沸かし、そこに楢の木などの木灰を入れて灰汁を採り、餅米を笹に入れた物を灰汁に入れて何時間も炊くのだそうですが、出来上がりはそれこそ黄金色の灰汁の色。
美しい保存食ですが、ミネラルたっぷりで身体に良いでしょうね。

今度は「しな布」が出てきた。
これも「しな織り」として、我々工芸の世界には親しい物です。
しな布は、シナノキなどの樹皮から糸を作り、織り上げて作る。
樹皮は堅いから、柔らかくして裂きやすくするために、木灰の灰汁で良く煮込む。
ここにも「灰汁」が使われておりますが、まさしく「灰の文化」が息づいておりますね。

しな布は、くず布、上布などと共に、日本の古布を代表する物ですが、こういう作業工程を見ますと、やはり日本は灰の分化なのだと思いました。
それが未だに続いている。
もちろん、藍染めも、細々とですが続いている。

テレビもたまには良いですね。

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コメント

はじめまして。九州は大分の山本と申します。(生まれは福岡です)
おそらく、遠い遠い親戚ではと思いコメントしております。
私の祖母も村上藩出身で、その父は中村勘九郎(笑)という名で、明治に入っては警察となり韓国の慶州に赴任したこともあるそうです。祖母にとっての大叔父は金太郎といったでしょうか。関東に住まいされていたそうで、帰国した祖母たちが一時身を寄せたこともあるようです。祖母の兄弟のほとんどは関東に残ったようで、私も一度小金井に住む親戚を訪ねた覚えがあります。
ちなみに祖母は存命でございまして、今年で100歳になります!今でも小説と週刊朝日を読みふける毎日を送っております。
なんだか一方的に私のことを書いてしまいましたが、こんな形で親戚(であろう)に出会うのもいいものですね。

余談ですが、雅子様ご成婚の折に祖母は、「小和田家より当家の方が少々格が上ですのよ」と、士族ぶって周りを笑わせていました(#^.^#)

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