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2010年1月14日 (木)

六月の藍染め

宇都宮の二日目。

朝礼に寄れば、初日は随分良いスタートを切ったようです。

特に、我々工芸部門が良いという。

はてさて何故かと思いきや、売り上げを見たら皆さんものすごい数字。

たいしたものだし、さすがに1億催事です。

 

さて、表題に「6月の藍染め」と書きました。

この1月に何事かとお思いでしょうが、お客様とそういう話になったと言うことです。

この方は、京都まで藍染めを買いに行かれるのだそうな。

それも、何とかという染色作家グループの作品を置いている店ではなく、私も名前は存じ上げている、さる高名な染織家のお店。

そこで、「藍染めは6月が一番良い」と言われたのだそうな。

私は、出来れば6月は藍染めを休みたいと思っているから、その話を不思議に思った。

その訳は、梅雨時だからです。
 

 
私は、ウールだろうが正絹だろうが、全ての藍染めを天日干しします。

それによって、洗濯にも紫外線にも強い藍染になるからです。

曇りや雨の日の藍染は、色落ちしやすく日焼けもしやすい。

なぜかなんてどうでもいいことで、とにかくそうなんです。

だから、梅雨時の6月は良い事がない。

これは紺屋の長年の経験だ。

この高名な染色家がそんなこと言うはずないと思って、「その人が言ったんですか?」と聞けば、「お弟子さんのような店の人です」というお答えだった。

それならばわかるけれど、雨ばかり降る季節が藍染めにいいなんて、ずいぶんいい加減なことを言う店員というかお弟子ですが、理由は分からなくもない。

つまり、季節的に暖かくなって、藍建てと管理に気温がちょうどいいと思い込んでいるのでしょうね。

そういう面もなきにしもあらずだけれど、こと藍染めに限れば、雨の多い季節はいけません。

ところが、この店員と言いましょうかお弟子は、「六月は、藍染めの色が良い」と言ったのだそうな。

これまた困ったもので、季節に関係なく良い色を出そうとして出すのが職人でしょうに、それを季節に頼っちゃいけませんっての。

こういうふうに、経験もせず、知りもしないのに分かったようなことを言うのを、「知ったかぶり」と言い、その態度を「訳知り顔」と日本語では言うのでしょう。

それをお客様は信じ込む。

これは「罪作り」でしょうね。

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