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2011年7月24日 (日)

阿波藍 3

 阿波藍は、質量共に日本一だと書きましたが、質に関しては、決して全てがそうだった分けじゃない。これも肝心なことだ。

 阿波では、手板法などで品質を検査し、等級を決めていた。つまりは阿波藍にも、優れた物とそうでない物があったと言うわけです。もちろん、それによって値段も変わった。

 さて現在、徳島県に藍師は5軒。等級があるわけでもなく、品質が検査されているとも聞いていない。
 全て同じ品質かと云えば、作る人間が違うのですから、そんなことがあるはずがない。
 では、質の良し悪しを誰が決めるかと言えば、生産地が決めていないのですから、本来は、我々紺屋と消費者です。

 紺屋は全国にあるけれど、組合はなく、横の繋がりなどほとんど無い。
 だから、どの藍が優れているかなどと云う情報の交換もないが、長く藍染をしていると、分かってくることは沢山ある。

 北海道で、藍が作られています。作り始めた方を私は知っておりますが、もの凄いバイタリティーだった。日本中を行商しながら、すくもを売って歩いていました。

 親しくお話しもし、彼からは「藍染の話しをさせれば、お前が日本一だ」などと言われもした。紺邑は使わないけれど、彼の藍が日本中で使われていることを、私は知っております。

 最近、若くてまじめな紺屋と知り合った。彼も又、阿波藍を使わず、播磨の藍を使っている。

 千葉家のように、ご自分ですくも作りをなさっている紺屋も、一軒だけではない。

 何故彼らは、阿波藍を使わないのか。

 使う理由がないからではないでしょうか。

 我々紺屋が、阿波藍を使う意味と理由が今、失われているのではないか。

(また続くです)

 

 

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