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2011年7月30日 (土)

阿波藍の「土作り」

さて、そろそろ本題に入らなければならないけれど、その前に、阿波藍が何故優れていて、日本中で使われていたかを考える必要があると思う。

それは質がよいからだと書いた。

質とは、洗練された色が出せ、藍分を多く含み、醗酵がよいこと。

その為に、良い土をこしらえた。

 

手元に「正藍染」という本があるが(昭和52年発行・泰流社)、そこに二代目佐藤平助さんという人が出て来る。

ライターの中谷寿志氏によれば、「佐藤平助さんは今年(昭和52年)70歳。文字通り藍ひとすじに生きてきた人である」という。

その佐藤さんは「藍を作るんは、心で作るんじゃの。先ずは土を十分にこしらえて、それから大事に種を播くんだわの」とおっしゃる。

「土を十分にこしらえる」とは、苗床をよく整地し、元肥をやること。肥料はほとんどが干鰯(ほしか)で、これが高価なために「金肥(かねごえ)」と呼ばれていたという。

当時佐藤家は25頭の牛を飼っていて、肥料は全てその牛に頼っていたそうな。

1ヶ月もすれば芽が出て、施肥と間引きを3~4回繰り返し、播種から75日ほどして本畑へ移植し、さらに5~6回施肥をし、移植後75日から80日くらい立った盛夏に刈り取る。

そして平助さんは「藍が育ってくると、葉を取って掌で揉んでみる。その汁で藍の気持ちがわかるんだわ。ああ、肥しが欲しいんだな、というふうに。それがわかるようになるまでは十年も二十年も、かかるんだの」と語る。

  

こういう風に、丹精な土作りから、優れた阿波藍が生まれたのですね。

 

(続きます)

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