神楽界のマイケル・ジャクソン
ブログを書けないときは大抵、身体が動かないほどに疲れている上に、酒が入っちゃって寝ております。
昨夜も8時頃まで染め仕事をしてから、ご近所の礒さん宅で夕飯を頂き、ついでに越乃寒梅をやったら飲み過ぎちまって爆睡!とこういう訳です。
早池峰大償神楽の佐々木さんが19日、栃木県足利市にいらっしゃいました。
文化庁が「全国神楽協議会」というのを一昨年作ったのですが、昨年の大震災で延び延びになっていたフォーラムに出席するために上京なさったので、その帰りにお立ち寄りいただいたのです。御歳81才になったお誕生日でもありました。
佐々木さんは、神楽界のマイケル・ジャクソンと言われるくらいの人だそうですが、その舞台を見ている私は、なるほどと思います。
そういう方と、酒を飲みながらお話しをしようという集まりがありました。
もちろん私も出席予定でしたが、事態がそれを許してくれませんでした。
朝八時半から、佐野市のホテル「マリアージュ仙水」というところのイベントの、搬入展示をしなければなりませんでした。
染め仕事もありますから、私は展示を手伝ってから、すぐに帰るつもりでしたが、家内が「一度家に帰らせて」というので、「直ぐに交代してくれよ」とその通りにしたら、待てど暮らせど帰ってこない。
結局、染め始めたのが2時過ぎで、三時半にはイベントの撤去に行かなきゃならなかった。
また染め出すと、もう4時を過ぎてます。
佐々木さんを囲む会は6時からですから、とうてい出席は無理。まさか、仕事をしないわけには参りません。
私は諦めて、家内だけが行きました。
黙々と藍染をしておりますと、夜9時になって家内から電話。「これから2次会なんだけど、『やっぱり大川さんがいなきゃ』って皆さん言うから、来ない?私が迎えに行くよ」というので、仕上げを急ぎました(後から聞くと、だれもそんなことを言ってなかったらしい。ただ、家内が私を佐々木さんに会わせたかっただけでしたね)。
結局、夜10時近くに工房を出て足利へ。
盛り上がっているところに到着し、佐々木さん手ずからお酌をしてもらっちゃったものだから、ついつい日本酒を飲んでしまいました。
正直なところ、お昼しか食べていないので、お腹ペコペコ。身体はボロボロ。そこに美味しいお酒と楽しい会話ですから、酒が進むのは仕方ありません。
会話の内容は様々だったけれど、神楽ですから神様のお話しになる。
「神楽というのは、神様を楽しませる為にある。では、観客のために舞わなくても良いのか。観客とは、神楽にとってどういう存在か。それは、皆さん一人一人に宿る神様がいらっしゃるから、その神様に楽しんで貰う。それが、神楽です」。そんな話しが、佐々木さんの口から出ると、還暦過ぎた私も涙が出て来そうになった。
実際に、佐々木さんの舞台を見て、私の目から大粒の涙があふれ出て、自分で驚いたくらいです。
そんな様子は昨年、「早池峰神楽」と題して、このブログに書いて置きました。
家に帰ってくると、0時半だ。
これじゃあ、ブログは書けません。
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