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2016年3月14日 (月)

すくも(蒅)

 乾燥させた藍草の葉を、粉のように細かくして、水はけの良い土間に積み、水を打ち、ムシロを被せて寝かせ、何日かしたらムシロを剥いで切り返し、また水を打ち寝かせ、約100日の間にそれを17回ほど繰り返して出来上がったものを「すくも(蒅)」と云います。日本の藍染の原料です。藍草の葉を、堆肥状にしたものと言ってもよいと思います。

 (すくも(蒅)を杵で打ち固めて切ったものが「藍玉」と云われるものですが、「玉」と書きますから丸いと思われがちですが、立方体です。)
 
Sukumo
 
 作る途中はものすごいアンモニア臭がしますが、出来上がると程よい土の香りがし、乾燥すると全く匂いがなくなります。堆肥も同じですが、アンモニア臭が残るものは未熟。完熟すると、アンモニア臭が消えます。
 
 表題に「すくも(蒅)」と、漢字をカッコに入れたのは当て字だからです。当て字にしろ、草かんむりに染としたのは、染物の代表格だからでしょう。
 
 青味が美しく、醗酵が良く、藍分(藍の量)を多く含み、長い間染められる(寿命が長い)ものが「良いすくも(蒅)」です。この反対が「悪いすくも(蒅)」。当たり前ですね(笑)。
 
 その昔、阿波の国(徳島県)では、良し悪しを決めて等級を付け、価格も変えていました。それを判断したのが「手板法」と呼ばれる方法です。
 
 
 手板法とは・・・
 
 出来上がったすくもを手のひらに少量乗せ、水を含ませて小さなヘラでよく練ります。その作業の間に、感触、色、ねばりなど、さまざまな角度から染料としての適度を見て行くわけです。
 そのすくもを手板紙と呼ばれる加賀和紙にすりつけ、日射しにかざして、藍の色相を観察します。 
 良質のすくもは赤味がさしていて、手板紙にすりつけると茶色です。逆に、質の落ちるすくもは青くなります。
 
 「正藍染」(昭和52年発行・泰流社)という本に書いてある手法を紹介しましたが、書けば簡単だけれど、当然のことながら、経験と熟練、勘が必要となります。
  
 昔はこのように等級が付いていましたが、現在は「すくも」の良し悪しを判断する方法がありませんから、等級もありません。
 
 では、染師は何を以てその良し悪しを判断するかといえば、まずは醗酵の具合、そして色の具合、寿命の長さ。しかしそれは、使った結果です。質の悪い「すくも」に出合えば、それこそ手遅れで手違いとなる。
 
Img025 (この本の記述には、職人の目を通すと異論が沢山ありますが、当時の日本の藍染の理解度と状況が良くあらわされていると思います。)
 
 
 
追記
 最近、簡単にすくもを作ってしまう風潮があります。例えば二週間で出来上がるというすくもに、ネット上で出会いました。
 本来100日、またはさざんが90日掛かるというすくも(蒅)作りが、なぜ二週間で出来てしまうかと云うと、醗酵が続かないで止まってしまうからです。こういう「すくも」は、程度がよろしくないから職人は使いませんが、苛性ソーダと還元剤を使う化学建てなら染液が作れます。
 この辺りが難しいところなんですが、なかなか理解されないのが今の日本の現状です。 

 

 

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