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2017年2月

2017年2月16日 (木)

色見本のお話し

 最近、頼まれものを染めています。相手が業者だと、色見本を頼まれる。この間は六色染め分けました。

 ふと考えると、「色見本」というのは合成染料の考え方。本染の藍染の場合、その前提に、「色見本通りには染まらない」という認識を共有する必要があると思います。

 

 本染の色は、建てた染め液によって色目が違います。“すくも”によって色目が違う。これは根本的な問題。

 すくもの持つ色は、藍草の種類、一番刈りの葉か二番か、育てた土、その年の天候、醗酵の具合などで決まります。 だから、「今年のすくもは色が良い」なんて言われる。つまり、すくもによって色が違う。
 いわゆる草木染も同じでしょう。自然界には草木にも個性がある。そこから取る色にも、当然個性がある。

 次に、藍染は加齢とともに色目が変化する。染めた直後の色と歳を経た色は違う色になる。一年前の色と同じ色を染めろと言われると、不可能だと言わざるを得ません。 

 昔は、こういうことは当たり前だった。しかし、染を頼むほうには現在、こういう認識はありません。これが、面倒な事態を生む。染の依頼者に、本染とはいかなるものかを初めから伝えなければならない。伝えても、理解していただけるとは限らない。
 世に本染の藍染は少ないにしても、自分の作品づくりはしても、他人の染を引き受けない染め屋の方が多いのも頷けます。

 

 色合いの濃淡は別です。これは、個性ではない。薄く染めろ、濃く染めろというのは、認識を共有する必要はありません。しかし、「色見本通りに薄く染めてください」というのと、「もう少し薄くしてください」というのは全く違います。

 本染は面倒ですが、それを伝えるのもまた、面倒。頼む方に罪はないけれど、頼まれる方はつらい時もある。不可能なことを頼まれるわけですから。

 「見本通りの染」をお望みの方は、化学藍か合繊染料の染をお薦めします。

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