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2018年2月27日 (火)

浅葱裏 水浅葱

 「浅葱」の段で書いた源氏物語に出て来る「浅葱」は、絹織物。そうでないなら麻布に染められた色。何故なら、当時の日本には綿が無かったからです。江戸時代になるとそれは、主に綿織物になる。だから、同じ浅葱でも、たぶん色合いに違いがあろうかと思います。

 さて突然ですが、「粋」とか「野暮」という言葉は死語になりつつあるようです。それが行動の基準になるようなことが、今はなくなったようにも思える。
 
 「野暮」の事を江戸時代は、「浅葱裏(あさぎうら)」といいました。
 参勤交代で田舎武士が江戸に出てくると、吉原なんかの色町に出向いて遊ぶ。その遊びが「野暮」で、彼等の着ている物の裏地が浅葱だったから、野暮なことを「浅葱裏(あさぎうら)」と呼ぶようになった。

 じゃぁ、粋な遊びというのはどういう物か。
 節度と恥を知りながら、バカになれるってことでしょうか。
 修行が要るけれど、恥を恥とする心がないと気づきません。
 
 これは私の独断として、浅葱には「水浅葱」という色もある。浅葱の水色っぽいものだと思いますが、江戸時代は囚人の来ているものが水浅葱だった。だから、「あの人は水浅葱を着ていたんだぞ」と言えば、お上に捕まったことがある前科者という意味になるわけで、色というのは、その時代を現わしてもいます。
  
 ちなみに、九鬼周造の「いきの構造」によれば、いきな色というものがあって、それは鼠と茶と青なんだそうです(「いき」はまた、けっして「粋」という漢字ではないのだそうです)。

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