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2018年3月15日 (木)

五輪エンブレムから「天半藍色」のことなど

 2020年に開催予定の東京オリンピックのエンブレムに、藍色が使われています。私のような小さな紺屋でも、「藍染めが知られて良いですね」などと言われるようになった。
 これで盛り上がっているようなのが徳島県です。藍染めを徳島県の特産と自称して、徳島県の藍染めを広め、販売し、徳島県の産業振興を図ろうとして様々な仕掛けをしています。

 ところで藍染めは、世界的な文化であり、日本だけを見ても古い歴史を持っています。それも、日本中で染められていたもので、徳島県だけが藍染めをしていたわけではありません。ですから、藍染めの産地すらありません。
 それを何故、徳島県というのかと言えば、徳島県は藍染めの原料の産地だからでしょう(現在、日本の藍染めの原料である“すくも(蒅)”を作っているのは、産業としては徳島県だけです)。

 徳島県の行動には、もともと無理があります。なぜなら前記したように、徳島は「藍」(原料)の産地であって「藍染」の産地ではないからです。そこで徳島県は、「藍」と「藍染」を意識的に混同させて、徳島県を盛り上げようとしているように私には見える(例えば「藍とくしま」ロゴマーク及び「組藍海波紋」使用取扱要綱)。

 では、お前は東京オリンピックのロゴマークをどう思うか?と聞かれれば、以前書いたように、あれは藍色を使った印刷物であって藍染めではありませんから、藍染めを想起していただければありがたいけれど、藍染めの色があのロゴで理解できると思ってもらっても困るなというところです。

2020

 

 勝海舟に「天半藍色(てんぱんらんしょく)」という言葉があります。

 阿波の国の藍商三木家の十一代目与吉郎順治が勝海舟に書を乞うたところ、勝は「天半藍色」と書いて、「三木さん、天下の藍玉を一手に握ろうなどと欲張ってはいけませんよ。まあ、腹八分目、せめて半分くらいの目標で、商売はおやりなさい」と語ったと伝えられているそうです。 
 三木家の歴史にはこういう発想が元々あったから今に続くのだと、徳島大学の石踊胤央さんは書いていますが、「藍玉」を「藍染」に変えれば、今の徳島県に必要な言葉だと思います。

 もし徳島県に三木家の発想が残されているとしたら、藍染めを徳島県の特産などにするべきではありません。日本中の紺屋(藍染め屋)を、少しは慮(おもんばか)ってもらいたいものだけれど、結果は阿波藍の衰退につながっていることも、彼らは知らなければならないと私は思います。

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