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2018年3月13日 (火)

正藍染と藍染と天然と

 藍染の世界で人間国宝に認定されたのは、宮城県栗駒の千葉あやのさんただ一人です。その技法を「正藍冷染(しょうあいひやしぞめ)」と言います。

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 文化庁は千葉さんを、「正藍染」として人間国宝に認定しています。ですから「正藍染」という言葉は文化庁にあり、戦前は伝統的な藍染の職人たちが、化学的な藍染と区別するために使っていた言葉だと、柳宗悦は書いています。

 <誰も比べて見て、天然藍の方がずっと美しいのを感じます。それ故昔ながらの阿波藍を今も用いる紺屋は、忘れずに「正藍染(しょうあいぞめ)」とか「本染(ほんぞめ)」とかいう看板を掲げます。(柳宗悦「手仕事の日本」岩波文庫184p)>
 
 つまり、化学的な技法が入る前の、本来の藍染を「正藍染」というのです。
 
 
 一方「藍染」という言葉があります。化学的に染め液を作っても、原料が合成藍であっても、染め液を調べて化学的に分析して化学式で表すと、結果は正藍染めと同じです。だから偽物ではありません。つまり、石炭から作られた合成藍を原料に、苛性ソーダと還元剤を使って化学的に造られた染め液の藍染も、「藍染」には違いありません。
 
 「正藍染」という言葉は、上記したような、いわゆる「藍染」と区別するために生まれた言葉です。本物だぞ!という、職人の矜持が込められています。
 ですから、伝統的ではない化学的な藍染を「正藍染」と称したならば、それは「正藍染の偽物」となります(「藍染」には偽物はありませんが、「正藍染」には偽物があるというわけです)。
 
 
 藍染の世界では、「天然」という言葉もよく使われています。「天然藍」と。これもまた意味のはっきりとしない言葉です。
 
 ある著名な紺屋は、醗酵はさせてはいますが、苛性ソーダと石灰を使い、維持管理に合成藍を割り(足すこと)、還元剤を使っています。これを「割建て」と言いますが、その紺屋の職人は、人に天然藍かどうかを尋ねられ、合成藍を使っているにもかかわらず、「天然藍」だと答えています。理由を尋ねられて、あろうことか「石炭だって天然だ!」と開き直っている。これもまた、あながち間違いでもないから困ったものです。しかし、還元剤はいけません。
 
 では偽物の正藍染はあるか?っというと、これもまた、困った問題ばかりなりけりなのです。
 
 ちなみに私の藍染は、まごうことなき「正藍染」です。

 (「正藍染めと藍染め」については、こちらを、「正藍染と本藍染」についてはコチラを参考になさって下さい。)

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