淡路島の弟子と「芭蕉」と
淡路島で、藍草の栽培、すくもづくり、藍建て(本建て)、藍染め(正藍染め)を一貫してしている五期生の根岸君が来工。私の元気そうな様子を喜んでくれた。
五期は、昨年の4月の終わり、手術直後に開催された。癌のステージ4と言われ、死ぬ覚悟で臨んだ講習会でしたから、他の講習会とは趣が異なります。私の言葉は、いわば遺言だった。
小さな染め場にマイクを持ち込まなければ、私の声は聞こえなかったくらいに弱弱しく、終始車椅子にすわり、疲れると2階で休むという体たらく。体重は46㎏で骨川筋衛門。生気もなく、死相が現れていただろうと思う。
講習会の最後に、私は力を振り絞って講話をした。内容は今と変わらないだろうけれど、そんな状態で遺言をしているようなものだったから、みんな泣いていました。
あれから1年半経って、ちゃんと話せる私を初めて見て、「あぁ、先生はこんな声をしているんだなぁ」と思ったらしい。無理もない。
2期生の齋藤さんが付き合ってくれたけれど、話の流れで桐生市の「芭蕉」というレストランで夕食。
その雰囲気はクリエイターにはたまらないもの。フルーティストの赤木りえを連れて行ったときは「1日中ここで作曲していたい」と言わしめた。デニムの齋藤さんも、相当刺激を受けたことだろう。
5期生の皆さん、私はこんなに元気になりました。
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