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2018年11月27日 (火)

冬夜独居 大木実

冬夜独居

              大木実

悲しくはないといふ
辛(つら)くはないといふ
晴衣や肩掛けを失くしてしまつたことも
祝福(いはひ)享(う)けぬわたし達であることも
ちひさなひとつの部屋で
鍋で飯を炊(た)き
味噌汁をすする
ままごとのやうな生活(くらし)を幸(しあは)せだと喜ぶ
妻よ
おまへは本当に幸せなのか
おまへの笑ひがあどけないほど
おまへは泣いてゐるのではないか 哀しみを
おまへは包んでゐるのではないか

 

あすの朝餉(あさげ)の
買物に出ていつた妻のゐない部屋で
湯の沸(たぎ)る音を聴きながら
わたしはおもふ
これが生活(くらし)といふものか
幸福とはかうも静かに悲しいものなのか――

 
 
 

 大木さんは大正の初めに生まれ、28歳で結婚して3ヶ月で招集されて4年間の兵役について復員。戦後大宮市役所に27年間に勤めながら詩を書いた人。
 平凡の反対側に居る私が、「こんな私と一緒になって苦労させているね」と柄にもなく妻に言った今朝。この詩が身に染みる。

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