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2019年6月13日 (木)

「のに」

 岐阜県郡上八幡の藍染め師、故渡辺庄吉さんは、「藍染が廃れようとするときに、全部投げ出したって、もともとやと思っとります」と語っている(昭和52年泰流社「正藍染」)。「投げ出す」とは、渡辺さんの染め師としての知識と経験を人に伝える事。渡辺さんの戦後の日本の藍染に残した功績は、人知れず大きい。間接的にだが、私への影響もある。私もそうありたいと思う。

 私は「藍建て講習会」を開催していて、渡辺さんと同じように「全部投げ出して」いる。伝統の藍建てと染め液の維持管理方法と藍染の基本的な事を伝えているわけだ。巣立った生徒たちは、今月で百名を超える予定だ。地域は北海道から沖縄まで日本全国に及び、オーストラリアでも始まっている。

 私の毎日の午前中は、巣立った講習生たちからの様々な質問に答えことで終わる。講習会だけで伝えられるものではないから、その後のケアーも継続してやっているわけだ。

 しかし、教わる人の中に、それを何とも思わない人が一人出て来た。私の言葉を受け取る感性も無く、私を批判してくる始末。そんなのがいると、伝えることが虚しく嫌になる。でも、よく考えてみると、百人に一人の割合だから、優秀な方かもしれないと、自分を慰めている。私も六十八歳にもなるから、それなりにすれっからしなのだけれど、それでも少し、傷ついたりするのだ。

 気を取り直して教え伝え続けるけれど、これをきっかけに、少しその形を変えようと思う。そうしなければ続けられなくなったのだ。もし私が健在ならだけれど、藍建て講習会は、秋から変わります。

 これも何かの縁だろうけれど、相田みつをさんの言葉は心にしみる。

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 以前も書いたかもしれないけれど、相田さんの言葉と文字は、修行の上にあるもの。だから深く、よく読むと怖い。私は相田さんを子供の頃から存じ上げているので、それを少し知る。父の中学校時代の、仲の良い同級生だからだ。私も随分かわいがっていただいた。

 自らの行動を省みながら、渡辺さんのようにもう少し投げ出してみよう。まだ、空になったわけじゃない。

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