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2019年9月25日 (水)

【天日干し】日傘用シルク生地の藍染。

 日傘は天日に当てるものだから、天日に強い藍染でなくてはならない。その為には染めては洗い、洗っては天日干しを何度も繰り返す。一日に二回染められれば良し。お天道様が出ていなければ染仕事は出来ない。だから、染め上がるまで、相当な日数を必要とする。

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2011年9月25日午前7時ころに撮った写真。
日傘用シルクの広幅を一枚6m。
《干し終わりました。
乾いたらまた洗い、干して、ひょっとするとまた洗い、干して仕上げ。
何とか今日中に終わらせたいが、お天気しだいだな。》
そう、私は書いている。

 こんな藍染めを馬鹿正直にしていると、注文主は染め上がりを待てないことが起こる。「いつできるのだ?納期はどうだ」と言ってくる。

 藍染の暖簾を注文した人が、三年経っても染め上がらないので「あの藍染はどうなっているのでしょうか?」と染め師に尋ねたら、「なんだい、急ぎか?じゃあ、出来ないよ」と突っ返されたという逸話を以前書いたけれど、本当は藍染は、そんなものなのだ。そのくらい、時間と手間をかけて染めたいものなのだ。

 その後で、「仕上げ」というものが待っている。

 先日工房に入らした、藍染の本場を自称する地方の藍染の染め師に、天日干しの話をしたらご存じなかった。藍染は陰干しと思い込んでいた。
 「仕上げ」の話をしたら、これも御存じない。藍染めでは肝心要な作業だから、伝統の世界では仕上げは当たり前の作業。しかし、本場と云われる地方には、伝統が伝わっていないから知らない。

 写真を撮ったこの日も、お日様が顔を出す朝一番に洗って干した。
 私に体力と気力があった、八年前のお話し。

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今日(令和元年9月25日)染めているタオルたち。
前列の浅葱は、下染の段階。
四国から頂いた注文の染め。
綿だけれど、当然、下染の段階から天日干し。
中断の青味を、縹色という。

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