紺邑のホームページ

  • 紺邑のホームページ
    新しいホームページがオープンしました。紺邑について、藍染めについての情報です。

ネットショップ

  • G.i-Japan
    藍染を始める方。藍染をなさりたい方もお訪ねください。藍に関する資材とノウハウを提供します。 藍染の製品もあります。 その他にも、沢山そろえて行きます。

イベント情報

フォト

藍染め

2017年2月16日 (木)

色見本のお話し

 最近、頼まれものを染めています。相手が業者だと、色見本を頼まれる。この間は六色染め分けました。

 ふと考えると、「色見本」というのは合成染料の考え方。本染の藍染の場合、その前提に、「色見本通りには染まらない」という認識を共有する必要があると思います。

 

 本染の色は、建てた染め液によって色目が違います。“すくも”によって色目が違う。これは根本的な問題。

 すくもの持つ色は、藍草の種類、一番刈りの葉か二番か、育てた土、その年の天候、醗酵の具合などで決まります。 だから、「今年のすくもは色が良い」なんて言われる。つまり、すくもによって色が違う。
 いわゆる草木染も同じでしょう。自然界には草木にも個性がある。そこから取る色にも、当然個性がある。

 次に、藍染は加齢とともに色目が変化する。染めた直後の色と歳を経た色は違う色になる。一年前の色と同じ色を染めろと言われると、不可能だと言わざるを得ません。 

 昔は、こういうことは当たり前だった。しかし、染を頼むほうには現在、こういう認識はありません。これが、面倒な事態を生む。染の依頼者に、本染とはいかなるものかを初めから伝えなければならない。伝えても、理解していただけるとは限らない。
 世に本染の藍染は少ないにしても、自分の作品づくりはしても、他人の染を引き受けない染め屋の方が多いのも頷けます。

 

 濃淡は違います。これは、個性ではない。薄く染めろ、濃く染めろというのは、認識を共有する必要はありません。しかし、「色見本通りに薄く染めてください」というのと、「もう少し薄くしてください」というのは全く違います。

 本染は面倒ですが、それを伝えるのもまた、面倒。頼む方に罪はないけれど、頼まれる方はつらい時もある。不可能なことを頼まれるわけですから。

 「見本通りの染」をお望みの方は、化学藍か合繊染料の染をお薦めします。

2016年11月30日 (水)

冬の藍建て講習会参加者を募集日程変更のお知らせ

藍建て講習会の日程を変更させていただきます。

こちらの都合で誠に恐縮ですが・・・
12月12日(月)から12月18日(日)の7日間です。

2016年11月29日 (火)

藍建て講習会開催のお知らせ

あわただしい12月ですが、冬の藍建て講習会参加者を募集します。

蒅が出来上がった時と藍甕の都合で、年に数回しか開催できませんので、この時期となりました。

期間:平成28年12月12日(月)から12月16日(日)の7日間。

費用:一人一日1万円(+税) 材料費1万円
内容:藍の本建てに関すること全て。
定員:6名
申込先:gijapan@mbr.nifty.com

宿泊:一泊2500円で民泊の用意があります。

食事:近くのコンビニ、食堂などをご利用下さい。

以上です。
藍建ては冬でも出来るのが日本です。
経験しておけば、暖かい季節の藍建てが楽になります。

お時間のある方だけ、6名~7名を予定しています。

2016年8月30日 (火)

染料と薬効

 随分前になりますが、「植物から取る染めは本来、人の役に立ってきた。そこに本質的な存在の意味がある。だから、人間は捨てることなく使い続けてきた」と書きましたが、現代はそれを忘れているか理解出来ないと云えると思います。
 
 染料やその元となる植物の薬効効果は、人間の生活の知恵としてあった。それが化学的な合成の染料に取って代わられ、色だけが残ったと云うことはあるかと思います。つまり、染めの本質的な意味を現在は失っている。
 
 例えばクチナシは黄色を出しますが、生薬として消炎、炎症を防ぎ、赤を出すアカネは消炎、止血、通経薬としてつかわれていたし、ムラサキは消炎、抗菌作用が知られています。紅花染は血行を良くするとは、古くからの言い伝えです。だから女性の下着に使われた。
 
 特に藍は、その薬効についての記述は約二千年前の中国の薬物書「神農本草経」にすでに表わされていると云いますし、日本でも江戸時代の「和漢三才図会」に「五臓六腑を整える」とある。
 
 そういうものはいつか紹介するにしても、現代は科学的分析を求めます。
 結果的に腹痛が治り、血が止まり、炎症を防ぎ、血行が良くなれば、本来人間はそれで良しとするものだしそれを利用しようとするし、してきた。しかし現代は、何故そうなるかという理由が科学的に明確にならなければ納得できなくなってしまった。だから、分析が必要になる。
 
 例えばここに、こういう検査結果がある。
 
<国立大学法人 弘前大学(青森県弘前市、以下:弘前大学)とサンスター株式会社(本社:大阪府高槻市、代表取締役社長 吉岡貴司、以下:サンスター)は、2007 年 8 月に締結した「研究連携の推進に係る協定」に基づき、2009 年 6 月よりタデ藍の抗真菌活性に着目した共同研究に取り組み、このたび、新規タデ藍エキスを開発、スキンケア用途での有用性を使用試験により確認しました。>
 
 ずいぶん面倒なことをしなければならない世の中になりました。しかし、仕方ありません。「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(旧薬事法)」がありますから。 
 したがって、こういう分析が数多く見られだしたのも、ごく最近のことのようです。
 
 とにかく藍は、草も染も、人間の肌に優しいものです。藍染の場合は強アルカリ性でも、灰汁だけを使い、苛性ソーダも石灰も使わないことが肝心ですが(笑)。
 
 
 
 藍染の効用は丈夫で長持ちする事にもある。
 
 現存する日本最古の藍染は、正倉院にある縹縷(はなだのる)。一千三百年前の物が、色の変化もほとんどなく現存しています。

Hanadanoru2 
<藍染めの絹紐を巻き束ねたもの。天平勝宝4年(752)の大仏開眼会で用いられた由緒ある品。大仏に眼睛を点じた筆に結び付けられ、参集者はこの紐を手にして功徳に与ったとされる。>

2016年8月27日 (土)

薬草としての藍草

 本日、久々の腹痛。それも余りに酷いもので、もどしもしましたが、長男が言うには「お父さんがもどしたのを初めて見た」というくらいなもの。
 
 薬を飲んでもダメで、トイレから一歩も出られない状態。
 
 ふと思い出して家内に、「藍草のお茶を飲ませて」と頼む。
 
 今、毎日のように藍の乾燥葉を作っているので、それをお茶にしてもらったわけです。

Sano_ai3
 
 もうダメかと想い、「神様、痛いです。助けてください」と懇願したくらいの痛みが、あら不思議、藍草のお茶を飲んでしばらくして全く消え去りました。
 
 藍草は昔から薬草と云われ、だから藍染は薬草染めとも云われます。特に、痛み止めは一大特徴で、歯痛と腹痛に効くと伝えられています。
 
 四国では、お遍路さんが香川に入るとうどんをご馳走され、徳島にはいると腹痛の時のために藍の乾燥葉を頂いたそうです。
 
 
 それを思い出して、藁にもすがる思いでお茶にして飲んでみたわけですが、驚くほどの効用。
 
 私、救われました。
 
 藍草を育てていて良かったと、心から思った次第ですが、大量には必要在りませんから、少しでも藍草を栽培なさっている方は、是非とも乾燥葉にして保存なさり、お茶でお召し上がりになることをお勧めします。
 
 一節によりますと、ピロリ菌が消えるとも云われています。

2016年8月15日 (月)

藍畑 藍草

 紺邑辺りだけかも知れませんが、涼しい夏です。お日様さへ照りません。

 そんななか、頃合いを見計らって、藍草の刈り取りをしています。

Dsc_0590
 この日は追肥。バケツに漢方を入れて手で持ち、ひしゃくでまいたのですが、後から筋肉痛が酷いことに。

Dsc_0593
 乾燥させた藍草を茎と葉に分け、葉を細かくする作業をしています。

 これ、もっと良い方法があるでしょうが、無骨にやっています。

 

 奥に干してあるのは正絹の反物と絹の腹巻き。

 両方ともご注文ですが、お日様がもっと欲しいところです。

2016年8月10日 (水)

染め屋仕事

 私は昨年から考え方が変わりまして、人様に藍甕をお貸しして藍染、それも本染めの体験をしていただこうと。それ以前は、自分で建てた染め液に、人の手が触れるだけでも嫌でした。

 それからは、様々な人たちが藍染体験にいらっしゃっています。

Dsc_0591
 写真は、お隣群馬県太田市の農業齋藤さん。

 彼の命題は「健康」だそうで、農法も有機無農薬。

 藍草も育て始め、その内、藍師や染め師になるかも知れません。

 素手で染めましたから、手は真っ青。青くなるのがお嫌な方にはもちろん、手袋も用意してあります。

 1日では染め上がりませんでしたので、1日おいてまた来るそうです。

 

 染めの体験ともう一つは、染めの受注をしています。

 本染めの色をお求めの方のためです。

Dsc_0593
 左から刺し子用糸染め三色。

Dsc_0596

 そして、刺し子用の布三色。

Dsc_0597

 縹、藍色、濃紺に染め分けました。

 

 手前にあるのは、藍草の乾燥葉の一部。つまり、藍農家も始めちゃったわけです。

Dsc_0595_2
 畑でも乾燥させています。

 やることがありすぎて夕方にはクタクタでしたが、佐野市街地まで夜は会議でお出掛け。

 帰ってきたらオリンピック!

 忙しいこと(^_^;)



 

2016年7月24日 (日)

染め方洗い方

 藍染は、・・・

 精練⇒①洗い⇒②灰汁付け⇒③染め⇒④洗い⇒⑤天日干し⇒洗い⇒灰汁付け⇒染め⇒洗い⇒天日干し・・・の繰り返しです。そして、仕上げ。

 精練は、糸や布から、油や糊や汚れを落とすことですが、これは肝心かなめです。

Img_0539

 ①は、繊維や糸から空気を抜いて藍が付きやすくすること。

 ②は、染物を灰汁につけることによって、染液を傷めず、より藍が付きやすくすること。

 ③は当たり前に藍染ですが、藍は付着ですから染色の染め方と全く違います。

Img_0556
 世の中では、これがなかなかお分かりいただいていないようです。布染めも糸染めも同じ。

 ④は二段階に分かれます。

Img_0570
 先ずは灰汁を落とし。そして、酸化発色。もちろん、洗い方も変わりますが、簡単ではないようです。講習生が洗うのと私が洗うのでは、色が違ってくる。これもまた慣れですが、洗う訳を知ること、つまり、何故洗うのかを知ることが大切です。

 ⑤は必須です。藍染は陰干しという人もいますが、天日干しです。これをするとしないとでは全く違います。だから、お天気仕事。

Img_0567
 写真の濃紺の糸はウールですが、これも天日干し。水色のTシャツも綿糸も麻も綿布も絹も天日干しです。 

 そして①~⑤を繰り替えし、最後に仕上げをします。

 仕上げについてはいつか書くかもしれませんが、これもまたお日様が必要です。

  
 

 これは昔から書いていることですが、毎回洗う藍染を不思議に思った「本場」と言われる地方の方が、私のところにお出でになったことがあります。そこでは、染めたものをそのまま酸化させ、それを何度も繰り返し、最後に洗うのだそうですが、そういう染め方との違いはご説明しておきましたが、世の中では理解されていないようです。

2016年7月22日 (金)

第二回藍建て講習会終了

 二回目の藍建て講習会が終わりました。現在は週2回休みがあるわけですが、7日間ぶっ通しでの講習を、皆さん良くやりました。

 特に頑張ったのは、紺邑の藍甕。

 皆さん、染めに染めましたが、それに耐え、7日間染まり続けました。

Img_0570

 この凄さは、藍染をしている人にしか解りませんが、幸い今回はそういう人たちがいたので張り合いがありました。

 染めても染めても染まり続け、朝は蓋を開けただけで、pHも計らず調整もせず、そのまま染めることが出来るという、醗酵の凄さです。

 
 

 今回は、藍草を育ててすくもをつくっている人もいましたので、藍畑と藍師の話を聞く機会も持ちました。

Img_0562
 皆さんが驚いたのは、大きくてふくよかな藍草の葉。

 これもまた、百聞は一見にしかずです。

 

 めでたく講習会は終了しましたが、これで全部理解できたはずもありません。

 私は彼らの藍建てを、一生涯面倒を見る覚悟です。

 どうせ、死んじゃいますから(笑)

2016年7月18日 (月)

藍建て講習会 二日目三日目

 藍建て講習会と銘打っていますから、藍建てをしています。

Img_0536
 すくもを手で練る作業もありますから、皆さん、こんな具合。

 まるで、泥んこ遊びだと言っています。


 藍染の基本も講習していまして、この日は布染め。

Img_0548
 基本中の基本の精練を覚えます。

Img_0552
 そして、藍染の実習。

 中には藍染を十何年もやっている講習生もいて、彼女の体験による質問は、講習生全体に参考になっていると思います。

Img_0553
 京都から「手染メ屋」の青木さんがご来工。

 講習生と一緒に、ご自分でお持ちになったオーガニックコットンのTシャツを藍染して行かれました。

Img_0551

 このTシャツが大好評で、私も気に入りました。講習生にはテキスタイルのプロもデザイナーも混じってますから、話題はかなり専門的。

 楽しいひと時を過ごさせていただきました。

より以前の記事一覧